演奏しなくなった楽器をそのまま自宅に眠らせたままという方は意外に多いのではないでしょうか。楽器によっては高く売れるものもありますから、演奏しなくなった楽器は買取してもらうことをおすすめします。
ここでは、楽器の処分方法や高く買取ってもらうためのポイントなどについてご紹介します。
楽器の処分方法
楽器の処分方法にもいろいろな方法がありますが、ここでは大きく分けて二つの方法についてご紹介しましょう。施設への寄付と業者への売却、それぞれの特徴やメリット、デメリットをお伝えしていきます。
施設への寄付
自分ではもう演奏しなくなった楽器でもまだまだ十分使えるという場合には、施設への寄付という選択肢もあります。保育園や幼稚園、児童養護施設、楽器スクールなどに寄付すれば使わなくなった楽器を有効活用してくれるでしょう。
メリットとしては人の役に立てるということでしょう。自分以外の方が楽器を活用してくれますし、良いことをした気分にもなります。一方、デメリットは売却と違ってお金にならないということです。
業者への売却
リサイクルショップや楽器店など、楽器を買い取ってくれる業者はたくさんあります。価値の高い楽器なら多少壊れていても買取ってもらえるのが特徴です。 メリットはやはりお金に換えられるということでしょう。買取価格は業者によってまちまちですが、それなりの価格で買取ってもらえることも多々あります。一方、デメリットは買取店によって査定額が変わってくること、愛着のある楽器がどこの誰に使われるか分からないことなどが挙げられます。
楽器を高く売るためのコツ
楽器をせっかく売るのなら高額査定を期待されることと思います。ここでは楽器を高く売るためのコツについてお伝えします。
埃や汚れを取る
楽器を売るときにはできるだけキレイな状態にして売りましょう。見た目の印象は非常に重要ですから、できるだけキレイな状態で売ることを心がけましょう。埃をかぶっているのならそれを落とし、汚れが目立つ場合には汚れも落としておくと良いでしょう。査定を行うスタッフも人間なので、見た目がキレイだとそれだけで高値をつけたくなるかもしれません。
ギターはフレットの間やペグの周りに埃が溜まりやすいため、そこをキレイにしておくだけでも好印象です。ボディに指紋がついている場合は、専用クロスでボディを磨いておくのもおすすめです。金属パーツも磨いて光沢があればそれだけでキレイに見えますので、売りに出す前にしっかりと磨いておきましょう。
ケースや付属品を一緒に売る
これも楽器を高く売るためにはマストです。楽器単体を売るよりもケースや付属品が一緒についていたほうが高値がつきやすいので、購入時と同じような状態にして持ち込むようにしてください。ギターであればソフトケースやハードケース、説明書や保証書などがあると良いでしょう。楽器によって付属品は異なるため、購入時に何がついていたかを思い出して揃えてから持ち込むのがおすすすめです。
型番や品番を押さえる
型番や品番を押さえておくのも大切です。型番や品番によっていくらで売れるかが変わってくることもありますので、事前に押さえておくとお店側と交渉しやすくなります。型番によっては人気が再燃しているような楽器もあり、そのような楽器だと高値で買取ってもらえるように交渉できる場合があります。気づかないまま安値で売ってしまっては勿体ないので、型番ごとに確認してから売りに出しましょう。
タイミングもチェック
高く売れるタイミングを見計らって売るというのも大切です。お店によっては楽器ごとの買取キャンペーンなどを実施していることもありますので、そのようなタイミングを狙うと高値がつくこともあります。買取ってもらおうと考えているお店をいくつかピックアップして、日頃からホームページなどでキャンペーン内容をチェックしておくと良いでしょう。
交渉する
家電量販店などで買い物するときに値引き交渉をする人は多いと思いますが、楽器の買取でも交渉することで高値がつく場合があります。査定スタッフにある程度の裁量があればその場で査定額をアップしてくれたり、店長やオーナーに確認したうえで買取価格を上げてくれるかもしれません。 ただし、あまりにもしつこいと逆効果なので、ある程度交渉して断られたら諦めましょう。
複数まとめて売る
楽器に限った話ではありませんが、リサイクルショップや買取店などに買取を依頼するときにはなるべくまとめて売ったほうが高値がつきやすい傾向にあります。一度にまとめて査定をすることができ、なおかつ高く売れることが多いため、売れる楽器が複数ある場合にはまとめて買い取ってもらったほうが良いでしょう。出張買取を行っている楽器店や買取店、リサイクルショップなどを選べば、自宅に居ながらでもまとめて売却が可能です。
楽器ごとの査定ポイント
ここでは楽器ごとの査定ポイントを見てみましょう。楽器によって査定でチェックされる部分というのは変わってきます。ここではギターとピアノ、管楽器それぞれの査定ポイントをお伝えしていきますので、ぜひご参考ください。
ギター編
ギターは高く買い取ってもらえる可能性が高い楽器の一つです。アコースティックギターとエレキギターとではまたチェックするポイントが変わってきますが、エレキギターの場合は多少壊れていても簡単に直るケースも多いため、そこまで査定額に影響することはないかもしれません。しかし、やはり壊れた状態よりも完動品のほうが高値がつきやすいため、自分で直せる分には修理しておいたほうが良いでしょう。
エレキギターの場合はやはり人気のあるモデルが高く売れます。例えば、アーティストモデルの中でも今現在活躍している知名度の高いアーティストのモデルのほうが高く売れたり、最新に近いモデルのほうが高値が付きやすい傾向にあります。アンプやシールド、エフェクターなども一緒に売却したほうが査定額がアップされますので、使わないシールドやアンプ、エフェクターなどがある場合には一緒に持ちこんで査定してもらいましょう。
アコースティックギターの場合はコンディションが重要です。エレキギターのように電気信号を音に変える性質の楽器ではないため、楽器本来のコンディション次第で音が大きく変わってしまいます。致命的な欠陥があったり、音に影響が出そうなくらい破損している場合は買取が難しいかもしれません。コンディションの良いもの、人気のモデルなら高値で買取ってもらうことも可能です。
エレキギター、アコースティックギターともに、ネックの反りをチェックされることもあります。多少の反りならロッドを調整することで真っすぐできますが、あまりにもネックの反りが酷いと査定価格に影響してしまいます。ロッド調整できるタイプなら事前に調整しておくと査定額がアップする可能性もありますので、なるべく真っすぐにして査定を受けたほうが良いでしょう。
ピアノ編
ピアノは基本的に専門業者に売ることになります。重量のあるものなので、普通の楽器店や買取店だと搬出することすら難しいケースがあります。よほどコンディションが悪いものは難しいかもしれませんが、普通に演奏ができるピアノならほぼ確実に買取が可能で、高値も付きやすいです。 ピアノにもアップライトやグランドピアノ、オルガン、エレクトーンなどがありますが、扱い自体は基本的に同じと考えて良いでしょう。
ピアノの買取でどこを重視するかということですが、まずは保存状態です。あまりにもコンディションが悪いとなると買取はできても値が大きく下がってしまうでしょう。汚れが酷い場合にはできるだけ落としておくことをおすすめします。定期的にクリーニングやオーバーホールをしていたピアノであれば、コンディションがそこまで悪くなっているということもないでしょう。
製造年やモデルも査定でチェックされるポイントです。あまりにも古いものだと値がつかないこともありますが、そこまで古くないモデルでコンディションも良ければ高値は十分期待できます。新しいモデルほど高値が付きやすいのは言うまでもありません。ピアノはもともとの価格が高価なので、できるだけ複数の業者に査定を依頼したほうが良いでしょう。複数業者に査定を依頼することで適正な価格も分かります。
管楽器編
管楽器も一つひとつの楽器が高価なので高値で売れることは多々あります。管楽器には大きく分けると金管と木管の二種類がありますが、高値で売れやすいのは金管楽器のほうです。 金管楽器はトランペットやホルン、トロンボーン、ユーフォなどが代表的で、木管楽器はフルートやサックス、クラリネットなどが代表的です。特にサックスは様々なジャンルの音楽で使われているため、中古市場での価値も高いです。
金管楽器の場合は見た目の美しさも査定ポイントとなります。傷やへこみが少ないものほど買取価格は高くなる傾向にあり、輝きがあまり失われていないものほど高値が付きやすいです。購入したときの状態をどれくらい維持できているかが重要なポイントとなるでしょう。定期的にポリッシュで磨くなど、メンテナンスをきちんとしていた楽器なら高値も期待できるのではないでしょうか。
木管楽器は金管楽器よりもさらにデリケートな楽器なので、保存状態が悪いものは敬遠されがちです。コンディションが悪いものは音にも影響があり、査定額も大幅に下げてしまうでしょう。演奏せずに放置しているとどんどん状態が悪くなってしまいますので、なるべく早めに売却したほうが良いかもしれません。
打楽器
打楽器、いわゆるパーカッションパートで用いる楽器も、ものによっては高値で買取ってもらうことができます。打楽器でもやはり重視されるのはコンディションで、発売された時期が新しいものほど高値で売れる傾向にあります。
打楽器であればドラムやグロッケン、木琴などが代表的でしょう。中でもドラムの場合はセットでも、バスドラ、スネア、タム、ハイハット、シンバルなどバラバラに売っても高値で売れやすいです。スネアは人気のモデル、型式なら高値がつきやすく、ヴィンテージ価値の高いものだと驚くほどの値がつくこともあります。セットで売るよりもバラバラに売ったほうが結果的に高くなることもありますが、売却先のお店によっても変わってくるでしょう。
まとめ
楽器を処分する方法、高く売る方法などについてご紹介してきました。楽器は基本的に高価なものが多いため、新しいモデルでコンディションも良ければ高値が期待できます。まったく演奏しなくなった楽器を放置しておいても状態が悪くなってしまうだけなので、できるだけ早く売却したほうが高値がつくことでしょう。楽器を手放そうと考えている方はぜひ買取を検討されてみてください。